身内が亡くなり、葬儀の日程を決めようとしたら、ちょうど友引にぶつかった。「友引に葬儀をしてもいいの?」「通夜ならいいの?」と迷っている方も多いのではないでしょうか。
先に結論をお伝えすると、友引に葬儀をしてはいけないという決まりはありません。それでも友引が避けられやすいのは、縁起を気にする人への配慮に加えて、多くの火葬場が友引を休みにしているという実際の事情があるからです。
この記事では、友引に通夜や葬儀をしてもいいのか、なぜ避けられるのか、日程をどう決めればいいのかを、わかりやすくまとめました。北海道の方に向けて、2026年10月から友引も開くようになった札幌市の火葬場についても紹介します。
結論:友引でも葬儀はできる。ただし避けられることが多い
| 行うこと | 友引の日 |
|---|---|
| 通夜 | 行うことが多い |
| 葬儀・告別式 | 避けられることが多い |
| 火葬 | 火葬場が休みのことが多い(地域による) |
| 法事(四十九日など) | 気にしない人が多い |
友引に葬儀をしてはいけないというのは、法律やお寺の決まりではありません。あくまで暦の上の「縁起」の話です。
ただ実際には、友引を休みにしている火葬場が多いため、友引に火葬ができず、結果として葬儀もずらすことになるケースがよくあります。
友引とは?もともと仏教とは関係ない
友引は、カレンダーに書かれている「六曜(ろくよう)」のひとつです。六曜は、先勝・友引・先負・仏滅・大安・赤口の6つで、日の吉凶を表すとされています。
- 六曜は中国で生まれた考え方で、日本に伝わったのは鎌倉時代の末から室町時代ごろとされています。
- もともと友引は「共引」と書き、勝負ごとが引き分けになる日、つまり良くも悪くもない日という意味だったといわれています。
- それが「友を引く」という字のイメージから、「故人が友人をあの世へ引き寄せる」と考えられるようになり、葬儀を避ける習慣が広まりました。
つまり、友引に葬儀を避けるのは仏教の教えではなく、暦の言葉から生まれた習慣です。
友引に葬儀を避ける本当の理由は「火葬場が休むから」
友引の葬儀が避けられる理由は、大きく2つあります。
- 縁起を気にする人への配慮:参列する親族や知人のなかには、友引を気にする人もいます。とくに年配の方は気にすることが多いため、トラブルを避けるために友引を外す家が多くあります。
- 火葬場が休みのことが多い:みんなが友引の葬儀を避けてきた結果、全国の多くの火葬場が友引を休業日にしています。火葬ができなければ、葬儀・告別式もその日には行えません。
実際に日程を左右するのは、2つめの火葬場の都合であることがほとんどです。
友引の通夜はしてもいい?翌日が友引のときは?
通夜は友引でも行うことが多い
通夜は、故人と最後の夜を過ごす儀式です。「友を引く」には当たらないと考えられ、友引に通夜を行うのは一般的です。
翌日が友引のときは、通夜をずらすことがある
通夜の翌日に葬儀・告別式と火葬を行うのが一般的な流れです。そのため、通夜の翌日が友引になる場合は、火葬場が休みで葬儀ができないことがあります。
この場合は、次のどちらかで調整することが多いです。
- 通夜を1日遅らせて、友引の翌日に葬儀・告別式を行う
- 友引の日を空けて、通夜と葬儀の日程を組み直す
日程が1日延びると、ご遺体の安置日数やドライアイスの費用が増えることもあります。葬儀社と相談しながら決めましょう。
葬式の流れをやさしく解説|通夜〜葬儀〜火葬の手順と費用・お金の準備
【北海道】札幌市の火葬場は2026年10月から友引も開場
札幌市の火葬場(里塚斎場・山口斎場)は、これまで友引の日を休みにしていました。
それが2026年10月から、友引の日も山口斎場と里塚斎場が交互に開場するようになりました。高齢化で火葬の件数が年々増え、これまでのやり方では将来受け入れきれなくなるおそれがあるためです。
- 友引の日にどちらの斎場が開いているかは、札幌市の「開場カレンダー」で確認できます。
- 火葬場が開いていても、友引を気にする親族がいるかどうかは別の問題です。家族でよく話し合いましょう。
- 札幌市以外の火葬場は、自治体ごとに休みの日が違います。葬儀社か、お住まいの自治体に確認してください。
参考:札幌市「斎場利用のご案内」、北海道新聞(2026年3月10日)
浄土真宗では六曜を気にしない
浄土真宗では、日の吉凶や六曜は教えとは関係ないという立場をとっています(築地本願寺など)。そのため、浄土真宗の家では友引を気にせずに日程を決めることもあります。
ただし、ほかの宗派の親族や参列者が気にする場合もあります。お寺の考え方とあわせて、参列する人の気持ちにも配慮して決めると安心です。
友引人形とは
大阪をはじめとする関西の一部の地域では、友引の日に葬儀をするときに、棺に「友引人形」と呼ばれる人形を納める風習があります。故人が友人を連れていかないよう、人形を身代わりにするという考え方です。
関西では友引でも火葬場が開いているところが多く、友引に葬儀をする家も珍しくありません。友引の受け止め方は、地域によってかなり違います。
葬儀の日程を決めるときのチェックリスト
友引かどうかより先に、次のことを確認しましょう。
- 火葬場の空き(最優先。友引に開いているかも確認)
- 斎場(葬儀場)の空き
- お寺・宗教者の都合
- 遠方から来る親族の移動にかかる時間
- 友引を気にする親族がいるかどうか
(少しだけ僕の体験談です)
父の葬儀の日程を決めるとき、僕は友引の日に葬儀をしたいと考えていました。ちょうど友引の日が近かったので葬儀会社に聞いてみたのですが、あいにくその日は埋まっていて、あきらめることになりました。
友引を避けるかどうかを家族で決めても、斎場や火葬場の空き具合で、希望の日に行えるとは限りません。日程は「友引かどうか」だけでなく、空き状況を早めに確認することが大切です。
よくある質問
友引に葬儀をすると、本当に悪いことが起きる?
起きるという根拠はありません。友引に葬儀を避けるのは、暦の言葉から生まれた習慣です。気にするかどうかは、家族や参列者の考え方しだいです。
友引に法事(四十九日など)をしてもいい?
法事は「友を引く」には当たらないと考えられ、友引に行う人も多くいます。ただし、親族が気にする場合は、別の日にするのも一つの方法です。
友引の日に弔問に行ってもいい?
六曜は弔問の日を決めるものではないとされることが多く、友引に弔問しても問題ないと考えられています。ご遺族の都合を優先しましょう。
札幌以外の北海道の火葬場も、友引に開いている?
火葬場の休みの日は、自治体ごとに違います。札幌市は2026年10月から友引も開場していますが、ほかの市町村は葬儀社や自治体に確認してください。
まとめ
- 友引に葬儀をしてはいけない決まりはない。仏教の教えとも関係ない。
- 避けられる一番の理由は、火葬場が友引を休みにしていることが多いから。
- 通夜は友引でも行うことが多い。翌日が友引のときは日程をずらすことがある。
- 札幌市の火葬場は、2026年10月から友引も交互に開場している。
- 日程は、友引かどうかよりも火葬場と斎場の空きを先に確認する。
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