親が亡くなると、病院や施設から「葬儀社はお決まりですか」と聞かれます。
悲しむ間もなく、その場で決めなければいけないように感じて、慌ててしまう方も多いのではないでしょうか。
この記事では、亡くなってから葬儀社を決めるまでに何をすればいいのかを、運営者が母を直葬で送ったときの体験をもとにまとめました。
結論:病院の紹介にそのまま決めなくていい
早見ポイント
- 病院から紹介された葬儀社に、そのまま決めなくていい:自分で選んだ葬儀社に連絡して大丈夫
- 親の希望がわかっていれば迷わない:直葬・家族葬など、元気なうちに聞いておくのがいちばんの備え
- 電話では「総額」と「実際に来る葬儀社」を確認する:見積もりは書面でもらう
- 死亡届や火葬の手続きは、葬儀社が代わりに行ってくれることが多い
運営者の体験談
私の場合は、母から生前に「葬儀は直葬で」と頼まれていました。そのため、母が亡くなったときは迷わず「小さなお葬式」に電話をして、手配をお願いしました。
電話をしたその日のうちに、近くの葬儀場の方が来てくださり、母を葬儀場へ運んでいただきました。死亡届や火葬の手配まで、代わりに済ませてくれました。
火葬場の空きが2日後だったため、それまでは葬儀場で安置してもらいました。当日は火葬場まで運んでいただき、無事に火葬を終えることができました。
かかった費用は、次のとおりです。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 葬儀社のプラン(小さなお葬式・ホール安置プラン) | 174,900円 |
| 市の火葬料(プランとは別) | 19,000円 |
| 香典返し(10個) | 5,400円 |
| 小袋 | 550円 |
| 合計 | 199,850円 |
このプランには、安置場所と火葬場への搬送、安置とドライアイス(3日分)、棺や仏衣、枕飾り、白木位牌、骨つぼ、火葬手続きの代行、火葬のあとに家に置く小さな祭壇(自宅飾り一式)などが含まれています(小さなお葬式の公式サイトの現在の内容)。火葬料は自治体によって違うため、プランとは別に支払いました。
ちなみに、鎌倉新書の「第6回お葬式に関する全国調査(2024年)」では、直葬(火葬式)の平均費用は約43万円でした。同じ直葬でも、葬儀社やプランによって金額は大きく変わります。
亡くなってから火葬までの流れ
運営者の体験に沿って、直葬(火葬式)の場合の流れをまとめると、次のようになります。
- 葬儀社に電話する:亡くなった場所と、希望する葬儀の形式を伝える
- お迎え・搬送:葬儀社の方が来て、ご遺体を安置する場所へ運ぶ
- 安置:火葬の日まで、自宅か葬儀社の安置施設で安置する
- 死亡届・火葬の手続き:葬儀社が代わりに役所へ届けてくれることが多い
- 火葬場の予約:火葬場の空き状況によって、火葬の日が決まる
- 火葬:火葬場まで運んでもらい、火葬を行う
なお、火葬は法律で、亡くなってから24時間がたたないと行えません。また、火葬場が混んでいると、運営者のように数日待つこともあります。その間の安置の日数で費用が変わることがあるので、見積もりのときに確認しておきましょう。
病院で「葬儀社はお決まりですか」と聞かれたら
病院や施設では、ご遺体を長く安置できないため、早めに搬送先を決めるよう求められます。ただし、病院から紹介された葬儀社に、そのまま葬儀まで頼む必要はありません。
答え方の例
- 決めている葬儀社がある場合:「〇〇という葬儀社に連絡します」
- まだ決めていない場合:「これから家族で決めます。少しお時間をください」
その場で決めきれないときは、電話で何社か問い合わせるだけでも、金額や対応の感覚がつかめます。
葬儀社には3つのタイプがある
| タイプ | 特徴 | 確認したいこと |
|---|---|---|
| 地元の葬儀社 | 自社の式場やスタッフで葬儀を行う。地域の慣習にくわしい | 見積もりの総額、式場の場所 |
| 全国の葬儀を手配する会社 | ネットや電話で申し込み、近くの提携葬儀社が対応する。定額のプランが多い | 実際に来てくれる葬儀社はどこか、プランに含まれないもの |
| 互助会 | 毎月の積み立てで葬儀を行う | 契約しているか、積立金で足りるか |
運営者が利用した「小さなお葬式」は、2つ目のタイプです。電話をすると、近くの葬儀場の方が来てくださいました。
どのタイプでも、電話で「実際に来てくれるのはどこの葬儀社ですか」と聞いておくと安心です。
電話で伝えること・聞くことチェックリスト
伝えること
- □ 亡くなった方の名前と、亡くなった場所(病院名・施設名など)
- □ 希望する葬儀の形式(直葬・一日葬・家族葬など)
- □ 安置の希望(自宅か、葬儀社の安置施設か)
聞くこと
- □ 迎えに来てもらえる時間
- □ 総額はいくらか(この金額以外にかかる費用はあるか)
- □ 安置の日数が延びたら、いくら増えるか
- □ 死亡届や火葬の手続きを、代わりにしてもらえるか
- □ 見積書を書面(またはメール)でもらえるか
見積もりの確認ポイントは、「葬儀の見積もりで『最終請求が倍』にならないために」でくわしくまとめています。
元気なうちにしておくといいこと
運営者が迷わずに葬儀社へ連絡できたのは、母から「直葬で」と頼まれていたからです。
いざというときに慌てないよう、元気なうちに次のことを話しておきましょう。
- どんな形で送ってほしいか:直葬・家族葬・一般葬など
- 誰に知らせてほしいか:親戚や友人の連絡先
- 互助会や葬儀社の会員になっているか:会員証や契約書の保管場所も
- 遺影に使ってほしい写真
よくある質問
Q. 夜中や早朝でも、葬儀社に電話していいですか?
A. 多くの葬儀社は24時間受け付けています。病院や施設で亡くなった場合は、時間を問わず連絡して大丈夫です。
Q. 直葬でも、お坊さんにお経をあげてもらえますか?
A. プランによっては、火葬の前にお経をあげてもらえるものもあります。菩提寺がある場合は、先にお寺に相談しておくと安心です。
Q. 病院の紹介を断ったら、失礼になりませんか?
A. 失礼にはなりません。「家族で決めている葬儀社があります」と伝えれば大丈夫です。
まとめ
- 病院から紹介された葬儀社に、そのまま決めなくていい
- 親の希望がわかっていれば、迷わずに連絡できる
- 電話では「総額」と「実際に来てくれる葬儀社」を確認する
- 死亡届や火葬の手続きは、葬儀社が代わりに行ってくれることが多い
突然のことで、頭が真っ白になるのは当たり前です。だからこそ、元気なうちに家族で話しておくことが、いちばんの備えになります。









