相続放棄を調べると「3か月以内」と出てきますが、いちばん迷うのが“いつから3か月なの?”(起算点)ですよね。
僕も以前、知人の家でこの話になったことがあります。葬儀が終わって少し落ち着いた頃に、突然「消費者金融から手紙が来た」と連絡が来て、そこから家族全員がパニック。
「知らないうちに借金を相続してしまった!?」でした。
遺族側は「死亡日から3か月」と思い込んでいて、3か月が経過して何も連絡がなかったので安心していたみたい。
実は「自分が相続人になったと知った時」が計算開始だった…というズレが起きやすいんです。
結論から言うと、相続放棄の3か月(熟慮期間)は、原則として「自己のために相続の開始があったことを知った時」から数えます。
ただし、実務では「知った時」の意味が人によってズレやすく、ケースによっては起算点が後ろにずれたり、期間を延長できたりします。この記事では、迷いが多いパターンを中心に、手続きの流れと注意点をまとめます。
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先に結論:3か月の起算点は「死亡を知った日」だけではない
葬儀費用を少しでも抑えたい場合、全国平均の半額以下で対応実績のある葬儀社への相談も選択肢のひとつです。
よりそうのお葬式起算点をひとことで言うと、次の2つをセットで知った時が基準になりやすいです。
- 相続が開始した事実(=亡くなったこと)
- 自分が相続人になった事実(順位が回ってきたことを含む)
つまり「亡くなったことは知っていたけど、自分が相続人だと知らなかった」「先順位の人が放棄して自分に回ってきた」などでは、起算点が変わりやすいです。
相続放棄の期限(3か月)をカレンダーで数えるとこうなる
熟慮期間は「3か月」なので、ざっくり30日×3ではなく、“翌月の同日”の考え方になります(例:2/10に起算なら、5/10が目安)。
ただし、土日祝の関係や、家庭裁判所への提出方法(郵送・窓口)で実務上の締切感が変わるので、ギリギリ運用は避けた方が安全です。
例)起算点が2月10日なら
- 起算:2月10日(知った日)
- 3か月の目安:5月10日ごろまでに申述(※余裕をもって)
おすすめは「締切の2週間前」を自分の中の“実質期限”にすることです。書類の取り寄せや、照会書の対応で意外と時間が溶けます。
起算点がズレやすい代表パターン(ここが一番大事)
パターン1:同居の親が亡くなった(典型)
同居で連絡も密だった場合は、通常は死亡を知った日=自分が相続人だと分かる日になりやすく、そこから3か月と考えるのが基本です。
パターン2:疎遠だった親族が亡くなった(後から借金が出てきた)
疎遠で財産状況が分からず、「財産は何もないと思っていたのに、後から借金の督促が来た」というケースは多いです。
この場合、原則論だけで言えば「死亡と相続人であることを知った時から3か月」ですが、事情によっては例外的に起算点を後ろにずらして判断される余地があります(“相続財産がないと信じていたことに相当の理由がある”など)。
ここは個別事情の影響が大きいので、督促が来た時点で早めに専門家や裁判所に相談し、必要なら放棄の申述を急ぐのが安全です。
パターン3:先順位(配偶者・子など)が放棄して、自分に回ってきた
よくある流れは次のとおりです。
- 子ども(先順位)が相続放棄
- その結果、兄弟姉妹(または甥姪)に相続が回ってくる
この場合は、「先順位の全員が放棄したことを知って、自分が相続人になったと知った時」が起算点になりやすいです。連絡が遅れやすいので、通知が来たらまず“受け取った日付メモ”を残しておくと、後で整理が楽になります。
3か月で判断できないとき:熟慮期間の「伸長(延長)」ができる
相続財産の調査に時間がかかり、3か月で「放棄する/限定承認/単純承認」を決められない場合は、家庭裁判所に熟慮期間の伸長を申し立てられます。
ポイントは、伸長の申立ては“3か月の熟慮期間内に”行う必要があることです。期限が過ぎてから「延ばしてください」は基本的に通りません。
伸長が役立ちやすい例:
- 疎遠で財産・負債の調査が間に合わない
- 不動産や借入が複雑で、資料収集に時間がかかる
- 相続人が多く、連絡が取れず状況整理に時間がかかる
「放棄するか分からないけど、期限だけ怖い」なら、伸長はかなり現実的な選択肢です。調査の時間を“買う”イメージです。
相続放棄の前に注意:やってしまうと放棄できなくなる行動(単純承認)
期限内でも、相続人が“相続する前提の行動”を取ると、相続を認めた(単純承認)と扱われて、放棄が難しくなることがあります。
代表例は次のようなものです(迷ったら触らないのが安全です)。
- 故人の預金を引き出して使う(生活費立替のつもりでも要注意)
- 故人名義の車や貴重品を売却・処分する
- 故人の借金を“自分の判断で”支払う
- 遺産分割の話を具体的に進める(署名・押印など)
一方で、葬儀費用など「社会通念上必要な範囲」の支出は直ちに単純承認と評価されないこともありますが、金額や支払い方(遺産から出した等)で争いになり得ます。心配なら、支出前に専門家へ確認するのが安全です。
相続放棄の手続きの流れ(ざっくり)
相続放棄は「家庭裁判所に申述」して行います。やることの全体像は次の通りです。
- 起算点を確認して、3か月の締切目安を決める
- 財産・負債を可能な範囲で調べる(借金がありそうなら急ぐ)
- 必要書類をそろえる(戸籍類など)
- 被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所へ申述
- 照会書(質問書)が届いたら回答する(届く場合)
- 受理通知書を保管(債権者対応で必要になりやすい)
「どこの家庭裁判所?」で迷ったら
原則は被相続人(亡くなった方)の最後の住所地を管轄する家庭裁判所です。申述先を間違えると時間をロスしやすいので、早めに確認すると安心です。
よくある質問(起算点で迷うところ)
Q1. 親が亡くなったのは知っていたけど、相続人だと知らなかった。起算点は?
「自分が相続人になった」と知った時点が重要になります。たとえば前順位の人がいる場合、全員が放棄して初めて自分に回ってくることもあります。連絡が来た日・通知を受け取った日など、日付をメモして整理すると判断しやすいです。
Q2. 3か月を過ぎてから借金が見つかった。もう放棄できない?
原則として期限内の申述が必要ですが、事情によっては例外的に認められる余地があるとされています。とはいえ、通るかどうかは事情次第なので、督促が来た時点で「放棄の可否」「必要な動き」を早めに相談するのが現実的です。
Q3. 3か月で調査が終わらない。どうすればいい?
熟慮期間の伸長(延長)の申立てを検討します。重要なのは、伸長の申立ては熟慮期間内に行うことです。「期限が来そう」と感じた時点で動くのが安全です。
Q4. 子ども(未成年)が相続人の場合は?
未成年の相続放棄は、原則として法定代理人が手続きします。ただし、法定代理人自身も共同相続人になる場合など、状況によっては特別代理人が必要になることがあります。手続きが複雑になりやすいので、早めに家庭裁判所や専門家へ相談するのがおすすめです。
関連:死亡後の期限がある手続き(あわせて確認)
まとめ:相続放棄は「起算点の整理」と「期限内の動き」がすべて
- 期限3か月は、原則「自己のために相続の開始があったことを知った時」から
- 先順位の放棄で回ってきた場合は、回ってきたことを知った時が起算点になりやすい
- 3か月で判断できないなら、期間内に「熟慮期間の伸長」を申し立てる
- 預金引出しや処分など、放棄前の行動で不利になることがあるので注意
相続放棄は「期限」と「やってはいけない行動」が絡むので、迷ったら早めに家庭裁判所や専門家へ相談するのがいちばん安全です。
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